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日別アーカイブ: 2025年5月19日

第12回プラント工事雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社巧工業の中西です。

 

 

さて今回は

~チェック~

ということで、チェックの重要性を深掘りし、実際に確認すべき項目やそのポイントを体系的に解説します。

 

巨大で複雑な構造を持つプラント工事において、施工完了はゴールではなく“運転のスタートライン”です。そこで不可欠となるのが「工事後のチェック(竣工検査・試運転前点検)」です。


なぜ「工事後のチェック」が重要なのか?

1. 安全確保

プラントは高温・高圧・有害物質などリスクを伴う装置が多いため、わずかなミスが大事故につながる。チェックによって施工ミス・接続不良・機器の初期不良を早期に発見します。

2. 品質の保証

図面や仕様書通りに施工されているかを確認することで、発注者・設計者との信頼関係を維持し、契約上の品質を保証します。

3. 試運転・本稼働の準備

チェックを怠ると、試運転中にトラブルが多発し、工期遅延や補修費の発生につながります。

4. 維持管理への引き継ぎ

竣工図・チェックリスト・確認記録は、メンテナンス部門への重要な“資産”となります。


工事後チェックの主な分類

区分 内容
目視点検 外観・寸法・支持具・ボルト締結状況など
機能確認 バルブ動作、ポンプの回転、計器の応答
漏れ検査 気密試験、水圧試験、真空試験など
絶縁・接地検査 電気設備の安全性確認(高圧・低圧)
制御確認 PLC・インターロック・警報機能の試験
書類チェック 図面・仕様書との整合、変更点の反映

必須チェック項目の例(配管・機器系)

項目 内容
配管の接続状態 継手の漏れなし、支持金具の締結状態確認
バルブの開閉 指定方向でスムーズに動作するか
ガス・水圧試験 規定圧でリークがないか(時間保持)
塗装・防食状態 指定色・膜厚・ピンホールの有無
計装信号 圧力計・温度計などの校正、信号伝達
安全装置 非常停止、ブレーカー、センサーの動作

チェック実施のポイント

  • チェックリスト方式で抜け漏れ防止

  • 関係者による立会確認とサイン

  • 不具合は記録・写真添付で「是正報告書」を提出

  • 再チェック・再試験のスケジュール管理


プラント工事における工事後チェックは、安全・品質・信頼のすべてを守る最終工程です。図面通りに施工されているか、機能が正常に動作するかを第三者目線で厳格に確認し、不具合は徹底的に洗い出して是正。これにより、プラントは安全に稼働を始め、長期的な安定運用が可能となります。

 

 

 

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